皆さんは、“ハマボウフウ”という植物をご存じでしょうか?

ハマボウフウ(浜防風)は日本各地の美しい海浜に生育する、セリ科の多年草植物です。観賞用としてはもちろん食用することもでき、若くてやわらかい葉や茎は調理すると山菜のようにシャキシャキと食感が良く、一方で抗菌・抗酸化作用のある香り成分(ハマボウフウ特有の風味でもある)が含まれており、健康維持に役立つ漢方として古くから食されてきました。
かつては福島県浜通りにも多く自生していましたが、食材や薬草として乱獲や砂浜の浸食、護岸工事、そして2011年3月の東日本大震災の被害によって、絶滅の危機に瀕していました。
震災後、以前からハマボウフウの保全活動をしていた宮城県名取市閖上(ゆりあげ)でわずかに生育していた苗がみつかり、そちらから譲り受けた種を栽培・育苗することで、ふたたびその数を増やしてきました。また、近年鹿島区の烏崎海岸では数ヵ所で野生のハマボウフウが自生しているのが確認され、少しずつ以前の姿を取り戻しつつあります。
かしまでは現在、ハマボウフウを地域の新たな特産品のひとつとすべく、旬を迎える4月~5月にかけて、常磐自動車道南相馬鹿島サービスエリア「セデッテかしま」などで販売しています。

召し上がり方としては、てんぷら、炒め物、酢の物、あえ物など、さまざまな調理法でいただけます(料亭などでしか口にできない食材なのだそうですよ)。

植物じたいは全国的にみられる野草の一種ですが、食用として出回るのはかなりめずらしいのではないでしょうか。お見かけした際には、ぜひ一度お試しください。